人生でやりたいことリストに入っている「縄文杉を見に行くこと」。11月の屋久島でこれを叶えてきましたので、その山旅記録です。
今回は4泊5日で屋久島に行ってきました!雨が多いと言われている屋久島ですが、今回5日間のうち4日間は晴天に恵まれました。
が、まさかの1日フリーの日に限って雨‥T_T。
本当は宮之浦岳に登りたかったけど、雨だし景色見えないなら登る意味ない~と思い、それなら縄文杉に行こう!ということで、縄文杉トレッキングに行ってきました。
確かに大変だったけど、でもとても気持ちよく歩けました!雨じゃない日にもう1回行きたいと思っています!
こんにちは、ゆるく山を楽しむことが大好きなみやまきです。山に登るのはもちろん、山を見に行ったり、山に温泉に入りに行ったりしています。登山歴は3年ですが、まだまだ初心者。ちなみに高所恐怖症なので、怖いところには行きません笑
この記事を読むと分かること
- 縄文杉トレッキング開始までのアクセス
- 縄文杉までの見どころ、道中の様子
- 雨の日に縄文杉に行くときに注意したいポイント
ぜひ、最後までお付き合いいただけると嬉しいです!
>ちなみに、屋久島1周ドライブコースの様子も、別の記事にまとめていますのでぜひ見てみてください♪
縄文杉へのアクセス・コースタイム
屋久杉自然館からシャトルバス
安房にある「屋久杉自然館」というところに駐車場があります。マイカーの場合はそこに車を停めて、そこからシャトルバスに乗ります。タクシーでも可です。
ガイドさんに依頼する場合は、ガイドさんが宿まで迎えに来てくれることもあります。
シャトルバスの時間は以下の通り。
今回私は、5:40発のバスで出発。帰りは15:00発ので帰ってきました!
屋久杉自然館 → 荒川登山口(行き) | 荒川登山口 → 屋久杉自然館(帰り) |
5:00発 5:35着 5:20発 5:55着 ※6月は運休 5:40発 6:15着 14:00発 14:35着 | 6:20発 6:55着 15:00発 15:35着 16:00発 16:35着 16:30発 17:05着 ※6月は運休 17:00発 17:35着 17:45発 18:20着 |
屋久杉自然館でシャトルバスのチケットを買います。
往復で2,000円にプラス入山料として1,000円で合計3,000円お支払いします。現金を用意していくことをオススメします!
屋久杉自然館から荒川登山口までは、バスで35分。(例によって山道なので、半端なく揺れます。バス酔いする方は要注意!)
縄文杉へのコースタイム
縄文杉までは、片道約4.5時間、往復で9時間です。
登山口から大株歩道入口までの2時間半は、ずーーーっとトロッコ道を歩いていきます。そして、大株歩道入口から縄文杉までは、登山道です。
今回私は、往復8時間で、約36,000歩歩きました!登山としては全くツラくないのですが、雨が‥大変でした笑。
荒川登山口から大株歩道入口
屋久杉自然館からのシャトルバスを降りると、人が20~30人くらい余裕で入りそうな大きな建物(バス停)が建っています。
中には更衣室もあって、人の目を気にせずに着替えられるスペースもありました。
また、ここにはトイレが設置されているので、出発前に済ませておきましょう!
そして、いよいよスタート。
トロッコ道をひたすら進む
登山口から2時間半、こんな感じのトロッコ道がひたすら続きます。その距離なんと8.5km!
「誰がこのトロッコ道を最初に設計したのかなぁ」とか「よくこんなにも長く線路を引っ張ったなぁ」とかをひたすら考えながら、歩いていきました。
「こんなカーブ、どうやって作ったんだろう‥」とか。昔の人に思いを馳せる‥笑。
小杉谷集落跡
トロッコ道を歩くこと、約1時間。小杉谷集落跡に到着です。その近くに東屋が建っているので、そこで休憩を。
雨で傘を差しながら歩いているのですが、屋根があるってありがたい!と心からホッとしました。水に濡れるのは意外にもストレスなんですね。
この「小杉谷集落跡」というのは、登山口から約1時間歩いてきている場所にあるのですが、1923年から約50年にわたり、集落がありました。
郵便局や学校、商店もあったそうで、最盛期にはなんと540人もの人が住んでいたそうです!
それだけ屋久杉の林業が盛んだったってことですよね。スゴイ!
この東屋では、その集落の遍歴が紹介されていますので、休憩ついでに見てみてください。
小杉谷集落跡から歩くこと約30分、バイオトイレがあります。3つ、男女兼用です。
個人的にはあまりバイオトイレは得意ではないのですが(得意な人いないかな‥)、でも、山の中にお手洗いを設置してもらっていることがありがたいことですよね!
ここには屋根がある場所がない(トイレの個室の中くらい)ので、先を目指します。
仁王杉
トロッコ道を進んでいくと、仁王杉という杉が出てきます。
阿形と吽形があるのですが、↑こちらの写真は「阿形」です。吽形の杉は倒れてしまったみたいで、今はもう看板がひっそりとあるだけでした。
樹齢が長い杉って、本当に力強いですよね!このウネウネしている感じが、迫力があります。
これを見ただけで「屋久島の森って、パワーがもらえる‥」と感じました。
大株歩道入口
ここがトロッコの最終地点です。そして山道が始まります。
最後のお手洗いがあるので、必ず済ませておくことをオススメします!(この先には、携帯トイレブースはあります)
ここまで約2時間半。何回思ったか分からないけど「本当にトロッコ作った人たち、スゴイ~」と思っていました。
そして、ここまでは平たんだったので傘を差して歩いてきていたのですが、ここからは山道になるので、両手が空くようにレインウエア上下で防水の手袋とかがあると便利かなと思います!
こんな感じでずっと歩いてきました!
ちなみに、この日のためにベストタイプのトレランザックを購入しました。とにかく荷物を軽く、そして日帰りの長時間トレイルに耐えられる、そんなザックです(詳細はコチラ)。
ウィルソン株から縄文杉
大株歩道入口の階段から入ってくると、本格的な登山道のスタートです。
足元には大きな岩が転がっていたり、杉の木が倒れているのを越えていったりする道が続きます。
行きはまだ普通の登山道という感じでしたが、帰りは雨水がたまって、ところどころ川になっていました(水が豊富な屋久島っぽい!)。
そして、岩と木の登山道ばかりではなく、階段も整備されていました。
やっぱり来る人が多いんだなぁと思いながらも、木で作った階段を1つずつ組み合わせていくのってすごく大変だよな‥とありがたく感じます。
階段って一歩の幅が決められているから、ずーっと階段が続くと脚には負担が大きいのです‥が、文句言わずに頑張りました笑
ウィルソン株
大株歩道入口から登ること約30分、あの有名なウィルソン株に到着!
大きな杉の切り株です。この杉は、豊臣秀吉の命令で京都の方広寺大仏殿をつくる際に切られたものなんだそう。ここからどうやって運んで行ったのかは謎らしいです。面白いですね。
そして「ウィルソン株」という名前の由来は、この切り株を1914年に調査した「アーネスト・ヘンリー・ウィルソン」さんという植物学者にちなんでいます。
縄文杉が発見される52年も前に、このウィルソン株が発見されているんだそうです。
そして、株の中から上を見上げると‥ハートマークが!これが見たかった~!
雨の日だったからか、人が少なく空いていたので、思う存分写真が撮れました。
さらにはこの切り株の中でちょっと休憩もさせてもらいました。雨に濡れない場所がない‥。
英気を養ったところで、また出発です。
大王杉
ウィルソン株から歩くこと約30分、大王杉にやってきました。
ここにも展望台が設置されているので、近寄ることはできませんが、その大きさや迫力が伝わってきます。
私の感覚ですが、この大王杉はまっすぐにスッと伸びている印象で、大王の名前にふさわしい堂々とした杉でした。
登山中ずっと思っていますが、こういう特徴的な杉を、よく見つけるなぁ‥と感心します笑。
いよいよ縄文杉
大王杉から約30分歩いていくと‥ようやく!縄文杉とご対面です!
長い歴史を生き抜いてきた、重厚な雰囲気をまとっています。ここまで歩いて生きたという努力もあって、感動‥!
縄文杉と記念撮影。
根っこを守るために、展望台が設置されているので、こちらも近づくことはできませんが、それでもカッコよさが十分伝わってきます。
ここまで歩いてくるまでに、何百本もの杉を見てきているはずですが、やっぱり縄文杉は違うなぁと感じます!
(雨じゃなかったらここで休憩したい‥と思いましたが、デッキの上は飲食禁止でした;)
東屋でお昼ごはん
縄文杉を過ぎて、5分くらい行ったところに、10人くらい座れる東屋が建っています。今回はそこでお昼ごはんを食べました。
ここには屋根があり、繰り返しですが、雨に濡れない場所って本当にありがたい。
あまり長い時間座っていると体が冷えてしまうので、サクッとゴハンを食べて、暖かい飲み物を補給してから帰路に。
縄文杉を後にするのは名残惜しいですが、帰りもまだ4時間くらい歩かないといけないので、帰ります笑。
東屋からさらに奥に進むと「高塚小屋」があり、そこで1泊する方もいらっしゃるそうです(無人小屋なので、食糧・寝具は必須)。
帰りも雨
縄文杉を後にして、ひたすら来た道を戻っていくのですが、雨が降り続いているので、いたるところに川が出現していました。
屋久島は、花崗岩(かこうがん)という岩が隆起してできた島なので、屋久島の山の中はこの花崗岩でおおわれています。そのため、水が地中までしみこむことがなく、山で雨が降ればスグに川となって海まで落ちていきます。
登山の途中で渡る川は、こんな感じ‥。落ちたら怖い。
そして、出発地点の荒川登山口まで戻ってきました。帰りも4時間。
朝6:30にスタートして、14:30に帰ってくることができました。往復8時間。本当はもう少し休憩も長く取ってゆっくり出来たらよかったのですが、雨から逃れられるところがなく‥
おかげさまでずーっと雨だったので、全身びしょ濡れになりました。靴も防水のはずなのに、濡れるし。あとは足の裏が痛い‥笑
宿に帰ったら、即お風呂に入りに行きました!^^
雨の縄文杉トレッキング注意点
今回は雨の中、8時間の縄文杉トレッキングとなりました。雨でも十分楽しめますので、行く価値はあると思います。
それに、限られた日程の中で屋久島に来ている場合は、今日しか登れる日がない‥というときもありますよね。
今回の雨の縄文杉トレッキングを通して、注意すべきポイントをご紹介します!
持ち物編
寒い時期で雨が降ると分かっているときに縄文杉トレッキングをするときは、準備がとても大切。以下のモノを揃えておくと安心です。
■絶対持っていくべきもの
- レインウエア上下
- リュックのレインカバー
- 折り畳み傘(トロッコ道や階段では、傘を差して歩ける)
- 登山靴(防水)
- 防水の手袋
- ペットボトル、水分(水場があるので500ml1本あれば十分)
- 保温ボトルに入れたお湯(ペットボトルの水分とは別で用意するのがオススメ)
- お昼ごはん
- 片手で簡単に食べられる行動食(今回私は、森永のラムネ・スティック型のチョコブラウニー・SOY JOYを持っていきました)
- ヘッドライト(朝早いので)
■あると便利なもの
- ホッカイロ(特に帰りは寒い)
- ネックウォーマー
- ジップロック(お財布やスマホなど濡らしたくないものを入れる用)
- ビニール袋
- 防水スマホケース(写真を撮るときに、防水ケースで首からかけておけたら便利だった~と思いました)
- ダウンやフリースなどの防寒着(濡れないようにして持っていく)
濡れることが前提なので、荷物の防水対策や、自分自身の防寒対策がとっても大切!
行動編
歩いている途中の行動でも、注意するべき点がいくつかあります。
- 傘が差せるところでは、差す
レインウエアを着ていても、直接雨に打たれ続けることはとてもストレスですし、レインウエアもも水が染みてきます。8~10時間歩き続けることを考えると、傘が差せるところでは差すのがオススメ。 - 疲れないようにペース配分をして歩く
屋根がある休憩場所が2か所しかないので(そのほかはトイレの中か、ウィルソン株の中。。)、座ってゆっくり休憩できるところがほぼありません。ので、疲れないようにゆっくり歩いていくことがオススメ。ベンチはいくつかあるので、傘を差しながらですが、休憩することはできます。 - 温かい飲み物を飲む、ホッカイロを貼る
行きは体が温かいので大丈夫ですが、帰りは結構体が冷えます。そんな時にお湯があるととても嬉しい。帰りは背中とお腹にホッカイロを貼って歩きました。 - バス停まで帰ってきたら、着替える
8~10時間歩くと、レインウエアがべたべたになります。そのままバスに乗るのも申し訳ないし、何より自分が寒いので、濡れないようにして持ってきたダウンやフリースの防寒着に着替えます。 - 帰りのバスの時間も意識して歩く
冒頭で紹介した通り、帰りのバスも時間が決まっています。寒い中バス停で長時間待つことになるので、バスの時間の15分くらい前に帰ってくるくらいのペース配分ができると理想的!
雨の日の縄文杉トレッキングの注意点をご紹介しました。
もしも「初めてのトレッキングが縄文杉です」という方であれば、ガイドさんにお願いするのも1つの選択肢だと思います!
縄文杉の推しポイント
最後に、今回の縄文杉トレッキングについて、推しポイントをまとめておきます!
- 縄文杉をはじめ、屋久島の森の深さに圧倒される
- 時間は長いけど、山登り的なハードさはそこまでない
- トロッコ道や小杉谷集落跡など、人工物の面白さもある
- 水場がある、トイレやトイレブースも設置されている
ということで、どなたでも楽しめるのが縄文杉トレッキングじゃないかな!と思います。
雨の日はちょっとしんどいかもしれませんが、晴れている日ならなおさら。ちなみに晴れている日だと、サルやシカなどの動物も活発に動いているのだそう。
逆に、ちょっと惜しいなと思うポイントも。
- 雨が降っていると、休憩ポイントが少ない
- トロッコ道が長くて、飽きる(←個人差アリ)
- 展望台から縄文杉までが遠い(←根っこを守るためだから仕方ない)
それでもやっぱり、さすが屋久島!さすが縄文杉!といった森の深さや自然のすばらしさ、歴史の長さを感じられる縄文杉トレッキングでした。
私ももう1回、今度は雨が降っていない日に行きたいなと思います!^^
まとめ
10時間も歩くのかぁ‥と思っていた縄文杉トレッキングでしたが、行ってみて大正解!
本当にぜひ行ってみてほしいなと思う場所。できれば雨が降っていない日に行けるといいなと思いますが、それでも屋久島は雨の多い島なので、行けるときに行くのがいいですね。
とても充実した山歩きになりました!
ぜひ、参考にして行ってみていただければ嬉しいです。
最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。
憧れの屋久島・縄文杉トレッキング。とても楽しかったし、また行きたいです。
「縄文杉行ってきたよ!」と言える人生になりました^^笑
コメント